採用になってから2校目の中学校に転任となりました。
丁度、転任した市の中学校からベテランの先生が、僻地の教育を振興させるために、敢えて勤務を希望していて、交換人事のように市の中学校に転任となりました。
その中学校は、市の中心にあり、一番大きく、全校で25学級ありました。
赴任すると、周囲はベテランの先生方ばかりで、中でも一番の最年少教諭でした。
その市では、若い先生がほとんどいなくて、市の青年部(20歳台)は、私(24歳)ともう1人の29歳の男の先生(他校の小学校勤務)と、50名ほどの幼稚園の女性の先生方だけでした。
前の中学校では、1学年が1学級から2学級で、教科も国語科と社会科を担当していました。
でも今回の中学校は、配属された1学年は8学級あり、社会科だけを担当しましたが、学年団には、社会科の先生が2人もいて、学年のすべての学級を持つことはありませんでした。
この中学校の生徒たちは、よく出来るようで、1学期の最初の中間試験の平均点は、50点から60点平均になるように試験を作ったはずでしたが、80数点になりました。
その当時は、今のような絶対評価ではなく、相対評価になっていたので、5段階評価の各段階の人数のパーセントが決まっており、試験がよく出来ても「3」段階しか与えられないこともありました。
そのため、次の試験からは、かなり難しい問題を入れるようにしました。
そのことをベテランの先生に話すと、「ここは松阪市の学習院と言われる学校だから、生徒もよく勉強してくる。先生もしっかり教えないといけない。」と言われました。
ベテランの先生を配している訳が、よく分かりました。
今まで、へき地の学校で、のんびりと時が流れ、素朴で従順な生徒たちと対していましたが、これから街の生徒と、どう向き合うのか、試されることにもなるのでした。