転任した中学校での部活動の顧問の話です。
教頭先生から、私が大学時代に弓道部に所属していたことを知り、「私(教頭先生)が顧問をしている弓道部は、4名ほど入部しているので、複数顧問でみてやって欲しい。」と頼まれました。
中学校なのに弓道部があることを知り、久しぶりに弓道が出来ると喜んで、「良いですよ。」と返事をしていました。
ある晩、体育科の教師と飲み会をしていた時に、「山口先生に頼みたいことがある。」と言われたのでした。
それは、男子バスケット部の顧問を、経験もない50代の女性教師がみているので、「何とか顧問になってやって欲しい。」ということでした。
弓道部の顧問になっていることを告げると、体育教師は、「弓道部は、人数も少なく、教頭先生は弓道が大好きで、部を作ったので、敢えて、若い山口先生が行かなくてもよい。それよりも、大人数の男子バスケット部をみてやって欲しい。」とのことでした。
「弓道もやっていたので、やりたい気持ちはあるけれど、女性のお年寄りの先生が、男子の部で、運動の激しいバスケットをみていることに、申し訳ない気持ちもある。」と言い、2つの顧問を持つことにしたのでした。
職員会議で、体育教師から提案の部活動の顧問案は承認されました。
5月に入り、弓道部をみていました。
弓道場に、数人の男子生徒がやってきました。
「我々のバスケット部の顧問になってくれたのに、数日たっても来てくれないので、迎えに来ました。」と言われました。
体育館の中では、バスケットの練習が行われていました。
キャプテンが、皆を呼び集め、「先生に来てもらった。」と言われ、部員40名ほどに挨拶をすることになりました。
「私は、バスケットの顧問は初めてですが、学びながら指導をしていきます。よろしく。」とだけ応えました。
その後、2つの顧問には無理があるので、教頭先生に弓道部は任せて、男子バスケット部の顧問としてデビューしました。
生徒たちは、若い男性の先生に期待していたようです。
ルールも覚え、その夏には、審判講習も受けて、審判登録もしてもらい、練習試合はもとより、公式試合にも、笛を吹けるまでになりました。
どっちつかずだった私の反省するところです。