1年生ということもあり、生徒の自主的な活動を促そうと、班単位の活動を進めていました。
仲間同士の集団で、自ら気付き合い、自ら高め会うために編成されたものでした。
学習は、遅れがちな生徒をフォローし合うように、学習活動の中で時間も作り、班全体で分かるまで次に進むことはしませんでした。
そうは言っても、学習意欲の高い学年でしたから、長い時間を取ることもなく進んでいきました。
生活集団も班活動で、昼食時や掃除の時間も活動を共にさせていました。
班では気心も知れる集団にはなりました。
毎日の終わりの学活の時間に、班活動の反省をさせることが日課になっていました。
その反省の時間に、ある班の一員から、「もうこの班ではやって行けません。」との声が上がりました。
男子が、女子ばかりに掃除を押し付けて、自分たちは遊んでばかりいるということでした。
掃除の時間は、幼さからくる個人の身勝手な行動が出て来ました。
嫌な仕事は、人任せにしたり、文句も言わない人に押し付けることも出て来ました。
初めの内は、「僕らもやっている。」と言っていたのですが、掃除区域を一緒にしていた他の班から「さぼっているは確かです。」という、応援する反省が出て来ました。
仕方なく、彼らは、さぼりを認め、皆の前で「これからはしっかり掃除します。」との言葉が出て来ました。
「やって行けない。」と発言した女生徒は、「言うべきか迷ったのですが、思い切って皆の前で言いました。」とのことでした。
本来なら、ゴタゴタするところでしたが、しっかり他の班がフォローすることが出来たので、まだまだ、この学級は捨てたものではないとの、感触を得ることが出来ました。
学級集団に浄化する力を持っているかどうかを確認することも、生徒指導上は大切なことだと思います。